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高齢者の急増が予想されるこれからの要介護者対策

 既に高齢者が4人に1人以上となり今後も増加し続けていくわけですが、中でも約800万人の団塊世代が後期高齢者に達する2025年頃に向けて徐々に体力、気力の低下の目立つ人が増加していき、要介護者が現状より100万人以上も増えると予想されています。
 中でも、認知症患者とその予備軍の人の急増が懸念されています。このため、国や自治体では高齢者の生活習慣病を抑えて健康寿命を伸ばす様々な施策を実施しています。
 例えば、ハード面では平成16年に6400箇所、収容定員439千人の規模だった全国の特別養護老人ホームを10年間で8800箇所、収容定員52万人迄増強したものの、待機者数が殆ど変わらない事態に直面したわけです。
 このため、介護の必要になった人を医療機関や介護施設に収容して医療、介護する方針に在宅型の医療、介護を大々的に取り入れる方向に見直しました。


 一方、人材不足の介護施設では介護の専門分野を学んだ専門家の活躍する場がふんだんにありますが、介護現場は以前から職員が殆ど女性だけで占められている、24時間交代勤務が必要な肉体労働の多い職場です。
 こうした厳しい職場環境の割に低い報酬が嫌われて離職率が高く、人材不足の慢性化している施設が多くなっています。
 特別養護老人ホームは国負担の施設で、入居費用が民間運営の有料老人ホームと比べて格安になっています。
 このため、入居希望者の多いことが特色となっています。従って、多数の待機者がいながら施設に収容するスペースがあっても要介護者を収容できない状態が続いています。
 そこで、ハード面とソフト面の改善策として介護ロボットの導入や職員の報酬アップを図っています。


 しかしながら、施設入所者の体調は一人ひとりが毎日異なるので、職員は勤務中、和やかな雰囲気を醸し出しながらも気を抜けない緊張状態が続くわけです。雇用市場では人材不足の施設で求人募集を繰り返している状況が続いているので、介護職
 員として活躍したいと胸を膨らませて施設へ就職しても体力、気力が続かず、離職していく職員が後を絶たないようです。
 しかも、離職後、他の業種に職業換えする介護職員が多数発生しているため、毎年、大学や専門学校から多くの介護の業務を学んだ卒業生が補充されても依然として人材不足を解消する状態が続いています。
 こうした厳しい就業環境にも負けずに残留して、職場で頑張っている職員が生きがいを見つけて働き続けられるように職場環境の見直しを図り、離職率を大幅に下げた施設も現れていますから、上手く機能している職場環境改善の実例を参考にして介護職で活躍する職員の増えることが期待されます。